伽藍座長一人芝居の旅『藪の中』
「真相は藪の中」という言い回しに使われる「藪の中」という言葉は芥川龍之介の短編小説のタイトルに由来すると言われています。その内容は、ある男の死に関して三人の人物が「自分が殺した」と全く食い違う証言をするというある種のミステリーです。登場人物七人の台詞のみで構成されたこの謎の多い小説を「一人芝居」として立体化しました。ちなみに黒澤明の『羅生門』はこの「藪の中」を原作にした映画です。
平安時代を舞台に、女性に選挙権さえ与えられていなかった時代に書かれた『藪の中』。当時、芥川龍之介が何を思って書いたのかはわかりませんが、今の時代にこの小説を「見栄っ張りの男と嫉妬深い男、思い込みの激しい女」の物語として上演します。小説が発表されてから百年経って我々の価値観はどれだけ変わったのでしょうか?
日時
11月15日(土)15:00開演
開場:30分前/上演時間:約60分
*終演後のアフタートークあり(トークは、作品・一人芝居・地方で演劇を続けることについてなど30分ほどになります)
会場
犀の角
(長野県上田市中央2-11-20)
※お車で来場のお客様へ:犀の角専用駐車場はございませんので、有料駐車場をご利用ください。
料金
一般:3,000円
大学生以下:2,000円
伽藍座長一人芝居の旅 ~A SPACE ODYSSEY~ について
「演劇に触れる機会のない人にも演劇に触れる機会を」という想いから、身軽にどんな場所でもできる演劇として「一人芝居」の旅を続けています。
劇場ではない場所での上演も重ねており、例えばカフェ、Live Bar、ライブハウス、ギャラリー、民家、神社・お寺の境内などなど。「カフェの営業時間内に20分ほどの作品を2~3本上演する」形が多いです。チケットは、投げ銭形式からチケット制など、会場・企画により相談に応じます。演目は走れメロスの裏で起きる親友の話「真夜中のセリヌンティウス」、原発再稼働説明会での進行役を務める市役所職員の話「日吉町原発2」、娘の彼氏と二人っきりになったお父さんの話「大人の会話」など、社会派で笑える作品から人間の悲哀を描いた作品まで幅広く、演じたり語ったり演奏したり歌ったりと、会場にあわせて上演いたします。
尚、犀の角の舞台には「犀の夜02」(2017年4月)で立っています。その時の演目は「大人の会話」でした。
主催:伽藍博物堂
<問い合わせ>
garansato@gmail.com
<最新情報>
サイト:伽藍博物堂
X(旧Twitter):伽藍博物堂Xアカウント
佐藤剛史(さとうつよし)
愛知県出身。劇作家。演出家。演劇企画「伽藍博物堂(がらんはくぶつどう)」主宰。日本演劇教育連盟会員、日本劇作家協会会員、静岡県演劇協会員。
1998年~2010年に静岡市鷹匠にて小劇場を運営。その後、市民参加型演劇、静岡市こどもミュージカル、SPAC県民劇団などで、脚本、演出を担当。様々なカテゴリーの人たちを対象にした演劇ワークショップを企画、ファシリテーターとしても活動。昨年度は京都府福知山市で市民劇『わが星』を演出(2025年2月上演)。自ら舞台に立つ「一人芝居」を2007年より静岡県内外で、劇場でない場所でも上演し続けている。


