広田ゆうみ+二口大学『クランボンは笑った』
── 月夜です……。だから出てきました……。夜行性の、猫科の動物のように……。 ──
「末期症状の患者ばかりを扱う」病院の裏庭。
月光の下、パラソルをさして女は佇む。
誰のためのものなのか、バスケットには二人分のお茶の支度。
現れた男は、手袋を外さないままお茶を飲む。
猫が鳴く。
鳥が飛ぶ。
遠く、北行きの最終列車が走り去る。
日本の不条理劇の第一人者である別役実。京都を拠点に活動を行う俳優・広田ゆうみと二口大学 は別役作品の上演に取り組み続けています。これまでに「いかけしごむ」「この道はいつか来た道」「眠っちゃいけない子守歌」「受付」「部屋」「舞え舞えかたつむり」など全国各地で上演。今回は「クランボンは笑った」で上田に再来いたします。
作:別役実
演出:広田ゆうみ
出演:広田ゆうみ 二口大学
日程
2024年10月
5日(土)19:00開演
6日(日)15:00開演★
★はアフタートークを開催します。
トークゲスト:GOKU(朗読詩人)
チケット料金 ※全席自由席
一般 3,000円
U-22 1,500円 ※当日劇場にて、年齢が分かるものを受付にてご提示下さい。
ご予約は以下から
https://hirota-futakuchi-betsuyaku2024.peatix.com
「別役戯曲をよむワークショップ」を開催します
日時:10月4日(金) 19:00~21:00
参加費:2000円
参加資格:中学生以上の方であればどなたでも。演劇経験の有無は問いません。
募集人員:10名(先着順)
申込み:氏名(ふりがな)・メールアドレス・連絡先(携帯可)・年齢を記載の上、メール 「info@sainotsuno.org」へお申し込みください。
プロフィール
別役実 べつやく・みのる
劇作家。1937年旧満州生。早稲田大学政経学部中退。1967年「マッチ売りの少女」「赤い鳥の 居る風景」で岸田國士戯曲賞を受賞。1987年「ジョバンニの父への旅」「諸国を遍歴する二人の 騎士の物語」で芸術選奨文部大臣賞を受賞。 2008年日本に不条理劇を定着させた長年にわたる優れた劇作活動に対し朝日賞を受賞。戯曲をはじめ、エッセイ・評論・童話等著書多数。 2020 年3月逝去。
広田ゆうみ ひろた・ゆうみ
俳優、朗読家。2006年までユニット〈小さなもうひとつの場所〉にて別役実戯曲を多数上演。 2007年より、演出家 山口浩章、俳優 二口大学とのユニット 〈このしたやみ〉に参加し国内外で 公演を行うとともに、2010年より自らの企画〈広田ゆうみ+二口大学〉にて別役実作品に取り組む。また、朗読家として、主に別役実の童話を多数朗読するほか、舞踊・能楽・合唱等、他分野との共演も行う。他劇団への客演や、時には落語なども含めて、様々な舞台に出演している。京都若者サポートステーション就労支援事業講師、朗読劇サークル〈読書会〉ナビゲーター等。ワー クショップデザイナー(大阪大学第一期)。
二口大学 ふたくち・だいがく
俳優。1968年生まれ、京都市在住。同志社大学第三劇場から俳優活動を開始。現在演出家山口浩章、俳優広田ゆうみとともに〈このしたやみ〉を組み、国内外の近現代戯曲の公演を国内のみならず韓国、ロシア、ポーランド、フィリピン等でも行う。他にも『fuga♯3 聞こえる?あなた』(太田省吾作・演出)『ともだちが来た』(鈴江俊郎作・演出)『Before the Dawn 夜明け前〜島崎藤村を巡る旅』(志賀亮史・演出)百景社+犀の角。京都役者落語会メンバー。京都府精神保健福祉総合センター講師。京都若者サポートステーション就労支援事業講師。第10回関西現代演劇俳優賞受賞。
主催:上田街中演劇祭実行委員会
助成:上田市文化支援事業
後援:上田市 上田市教育委員会
舞台監督:村上梓
照明:伊藤茶色
宣伝美術:大沢夏海
制作:高野綾